シャンプーを捨てた日

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シャンプーを捨てた。

少し前にパートナーと今後の事について話している時、いつでも動けるようにそろそろものは減らしていかなければねという話になった。今日はようやく時間ができたので、思い切って使っていないシャンプーを捨てることにした。

 

玄関横の荷物置き場になっている物置から封を切っていないシャンプーとトリートメントも取り出す。半年位前に安かったのを買いだめしてたやつで、しかし肌に合わず使用中止したものだ。脱衣所にある使いかけのシャンプーとトリートメント奥から引っ張り出し、ついでにいつのものかわからないの洗剤、ボトルも洗うことにした。

 

シャンプーの捨て方について調べる。

ビニール袋に古紙を敷き、シャンプーを吸わせるらしい。全体的に結構な量(ボトルに半分以上)があったので、チラシをあるだけ用意した。

一つ一つ、ボトルを開けて袋の中に捨てていく。シャンプーの強烈な匂いが一緒に広がっていく。あれ?こんなに怖い匂いだったのか。使っていた時は気にならなかったのに、いざ捨ててみると、かなり怖い匂いだ。これをいい匂いだと思って使っていた自分がちょっと恐ろしい。私は敏感肌で、匂いが強いものは苦手なので、極力香りが強くないものを使っていたつもりだった。あまり性別関係なく使えるような、いわゆるファミリータイプのものだ。シャンプーもトリートメントも袋の中にどばどばと捨てていく。固まっていないコンクリートのようにドロドロとした液体が袋の中に溜まっていく。

 

ようやく全てを捨て終わり、次はボトルの洗浄である。ペーパーで拭くという手が1番良い気がするが、分別のため最終的には水かお湯で洗うしかない。シャンプーボトルはまだ良かった。液体がサラサラしているものが多く、2度洗えば、さらっときれいになった。問題はトリートメントだ。捨てるのも固まっていて苦労したが、ボトルもベタベタでなかなか落ちない。4度位中を入れ替えて洗った。本当はポンプ部分も資源ゴミだが、トリートメントのポンプ部分は汚れが落ちきらず、燃えないゴミで捨てることにした。

 

結局すべての工程に1時間位かかったと思う。たかが5本のボトルにここまで苦労するとは思ってもいなかった。また、こんなに香りが強く、ドロドロのものを私は普段使っていたのかと思うと、どう考えても環境には優しくないなぁと思った。今は全身使えるリンスインシャンプーを使っているが、それだって捨ててみたらやっぱり同じだろうと思う。かといって、シャンプーなしの生活は考えられない。一時期抜け毛がひどくてしばらくお湯シャンしていたこともあるが、私の髪質は少しシャンプーを使った方が落ち着いていた。

 

これについてシャンプーやトリートメント作ってる会社はどう考えているんだろうか。肌には優しいかもしれないが、環境には優しいようには私には思えない。次から次へ出る新商品、最近ではどのボトルも大きく値段も高い。合わなかったらすぐ次というわけにもいかない。お試しサイズがあるじゃないかという人もいるかもしれない。それだって地域差があるだろう。私の住む近辺のドラッグストアに、試供品サイズのシャンプーやトリートメントはほとんど売っていない。試してから買うということが気軽にはできない。

 

通販や美容院の専売品はものはいいが、続けるには高額すぎて家計に優しくは無い。髪に優しい、肌に優しい、ファミリーサイズでお得。そんな言葉に踊らされている気がする。

 

みんな1度はシャンプーやトリートメントを捨ててみたらいいのに。そうしたら、嫌でも環境について考えざるを得ないのではないか、と私は思う。

 

換気されたリビングに戻って呼吸する。ようやく捨てられた安堵に包まれつつ、手はまだ強烈に匂っていた。

 

Photo by すしぱく

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