雀踊りなるものの動画を見ていたら半日が過ぎてしまった。なんということはない踊りなのだけど、見れば見るほどすずめがちゅんちゅんしている姿に見えてくるから不思議だ。
いまいち盛り上がりにかける踊り、と誰かがコメントに書いていたがそうかもしれない。でもいいじゃないかと思う。踊りは歌やお囃子にのせて体を動かして楽しむものであって、楽しければそれでいいのだ。
そういう意味では私は踊りを見るのが好きかもしれない。いや、なんなら参加したい方である。(人酔いするけど。)炭坑節と父の実家のある三原のやっさ踊りならなんとか踊れる。炭坑節はわりと型がある感じだが、やっさ踊りは結構適当な踊りだったりして、リズムに合わせて舞ってればそれなりになったりする。(少し足捌きにコツはいるけれども)炭坑節の踊りもそんなに難しくはない。
第一、はじめに踊った人たちも酒が入ってかなりへべれけになりながら千鳥足で舞っていたんじゃないか、と想像してしまうのは私だけなんだろうか。日本でフラッシュモブは流行らないが、各地元の音頭を聞けば反射で体が思い出す人はまだ多い気がする。
魅せる踊りもいいけれど、私は踊りは踊ってなんぼだと思う。豊作だ、祝いだ、やれめでたいと皆それぞれに自由に踊る感じ。皆で楽しみましょう、というあの感じが私はわくわくしてしまう。今住んでいる地域にはそういう伝統的な踊りがなくてちょっと残念である。
エンタメが発達して、今はもうみんなで一同に集まって踊るなんていうスタイルはもう流行らないのかもしれない。踊るのは下手だからそういうのは嫌だという人もいるだろう。下手も上手いも一緒になってわいわいやるかんじではないのだろうな。学校の運動会の見せ物として踊る地域もあるのだろうけど、ちょっと違う気がする。少し寂しい。
笑って、踊って、皆で楽しみましょうというのがもう難しいのなら皆で楽しみましょう、だけでもいつまでも継承できたらよいよね、と思う。
Photo by すしぱく
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