話すように書く

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斉藤隆さんの『書ける人だけが手にするもの』を読んでいる。まだ途中だが、話すように書くと言う文章に惹かれて、今回は初めて音声入力で文章を綴っている。音声入力自体は普段の生活でメモをする時によく使っていたのだが、ブログで使うもしくは、長い文章として使うということについて考えたこともなかった。私はどうも文章は考えてから書かなければいけないと言う思考にとらわれているのだと思う。

 

話すように書くと言うのは少し妙な感じがする。私はそんなに喋りが上手い方でもないし、人に教える仕事をしていた時ですら、大体箇条書きをしてから話す習慣があった位だ。今でも話すよりは、書く方が人に何かを伝えるのは楽だったりする。だから、話すように書くと言うのは話すための訓練にもなって少し面白い。ただ、こうして本の通りに話しながら考える書きながら考えることをしてみると、意外とかけることに気づく。

 

話すのが不得意だから、人と交流するのが不得意だからと、今までいろんな仕事を断ってきたが、人の話を聞いたり、人の話をさらに深掘りしたりするのがうまいから絶対に向いてると思うと言われて講師の仕事や飲食店のバイトをしてみたことがある。これは自分でも意外だったが、適性があった。特に講師の仕事は話しながら考えなければいけないこと、また事前の準備を含めて私が普段から意識しないでもできることばっかりだったのだ。誰かに何かを教えるということは、常に予想もしない質問や意見が飛んでくることを想定しなければならない。当然答えられないこともある。その時に詰まることなく、相手とテンポよく会話すると言うのは、むしろ私にとってゲームを攻略するようで楽しかった。答えられなかった、自分の予想しない突飛な質問や意見が出てきたということは、私にとっては驚きと発見の連続であった。しかも、教える教える立場であれば、教えられる立場から、いきなり攻撃のように意見を言われたりすること事は少なく、それもまた自分にとっては気が楽であった。その質問の答えは今は答えられないので次回までにメールしますね、と言って3日内に返しさえすれば、大体の相手は満足してくれた。

 

飲食店の仕事だってそうだ。ホールの仕事なんて絶対向いてないと思っていた。普段ホールで働いている人が休みになって、どうしても人が足りないからと店長に頼まれて出たのだけども、ひっきりなしに来るお客さんを相手に注文を取り、アレルギーの有無を確認し、お勧めを紹介し、客に配慮するというのはほとんどテトリスのようであった。それ以降、ホールの仕事をすることが増えたが、するたびにタイムアタックみたいにして楽しんでいた。特に100人規模のお客さんを相手にする日は、行く前からどんなふうに攻略するかを考えていた。自分の考えたアイディアがピタッと思い通りにはまった時は、それはもう楽しかった。

 

ただ、接客は好きか、人と交流するのは好きかと問われたらやはり好きではないというか、不得意である。私は親しい人と静かに話す方が好きだし、みんなとワイワイするのは、楽しい時もある。が、大体はひどく疲れてしまう。

典型的な内向型なのだと思う。

ただ、話すように書くと言うのは、講師自体にやっていたことを軽いノリでやる感じなので、意外と楽だ。あっという間に1359文字になった。

 

たまには手打ちじゃなくて、音声入力もいいかもしれない。自分が楽な手段はこれからもどんどん使っていきたいと思う。

 

Photo by すしぱく

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