良く生きること、というのは欲を持って生きることなのだと私は思う。
欲があるうちは生活にハリがあるし、多少悲しいことや落ち込むことがあっても「まあ、まだあれやってないしな。」と希望が持てる気がする。
欲はなにもあれを食べたい、これをしたい、という具体的なものでなくても、誰かのためにこういうことを遺したい、より良い世界にしたい、といった抽象的な夢でもいいと思う。
私のおすすめは両方持つことだ。
大きな夢や希望や欲は、挫折した時激しくめげやすい。その点自分のことだけなら、叶えやすい利点がある。
私みたいに食べることにも旅行にもさほど興味がない、タイプでも他人様のためによりよいものを遺したい、あるいはこんな未来に繋げていきたいという願いはなんだか少しだけ頑張れそうな気がする。
ジメジメ、ぐじぐじしながら歯を食いしばるような頑張りではなくて、なんとなく「こんなふうになったらいいなあ。」とふっと笑ってしまうような希望をもって自然に体が動くような。よし、やってみようと思える、軽い足取りで。
欲を持ちすぎてはいけないと聞いたことがあるけれど、欲を持たなすぎてもそれはそれで寂しい気がする。少なくとも私は気持ちを前にして、欲を持って生きて行こうと思う。