タイトルで遊ぶ

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はれときどきぶた、という子供向けの本がある。小学生の時に読んで「なんてタイトルをつけるんだろう…」と子供心に思った。

 

ベータ版のAIがタイトルを考えてくれるのをここ数日使わせてもらっているが、これが実に面白い。自分では思いつかないタイトルがでてくるのでほうほう、こんなタイトルもありなのかと楽しませてもらっている。

 

とはいえタイプの近い人に共感してもらえているなあと感じるのは自分が考えたタイトルの方だ。1000字以上書いたあとでタイトルがしっくり来ないことがあって1から書き直す私としてはタイトルを考えてもらえるのは非常に助かるし、自分でこのタイトルだったら読みたいと思えるタイトルを考えるのもまた乙な時間だ。

 

で、冒頭の話に戻る。子供向けの本というのはタイトル勝負なところがあるな、と。もちろん表紙も重要な要素なのだが選ぶのは大人なのだ。多少読める年になれば子供自身が買うこともあるが、私なんかは昔自分で買った本のほとんどを覚えていない。小学生の頃クレヨン王国シリーズが好きで小遣いの大半をそこに費やしたが、クレヨン王国というインパクトのある言葉だけでタイトルがでてこない。

 

一方母親や親戚から与えられた絵本や子供向けの本はよくタイトルを覚えている。「おしいれのぼうけん」「うさぎのくれたバレエシューズ」「カラスのパンやさん」「ぐりとぐら」などなど。

 

声に出して読んでみる。お、し、い、れ、の、ぼ、う、け、ん。ぐ、り、と、ぐ、ら。

ふむ、非常に覚えやすい。

そういえば最近ヨシタケシンスケさんの絵本はタイトルがおもしろくてちょっとはまっている。『ころべばいいのに』なんか最高のタイトルだと思う。タイトルみて読みたくなってしまう。子供向けなのにころべばいいのに、ってと思う。想像力が掻き立てられる。

 

そう考えるとタイトルを考えるというのはちょっとした言葉遊びというか、その人らしさが最もでるところだと思う。ロミオとジュリエットだって「イケメンな俺様がマジで恋をしたら敵対関係のおウチのお嬢でした〜わい、いきなりピンチ〜」とかだったら多分私なら読んでない。でも逆に読みたくなる人もいるんだろう。じゃなきゃ最近のラノベブームは説明できない。

 

タイトルで遊ぶのってなかなか面白い。有名な作家たちも半ばふざけながら考えたのかと思うと親近感が湧いてくる秋の1日だった。

 

 

Photo by すしぱく

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