音が限りなく消える

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珍しく静かな一日のスタートを切った。

天気は曇り、風は雨のにおいをはらんでいないが、風向き次第では雨が降るかもしれない。少しどんよりとしている。

朝の支度は終わった。

急いでやるべきこともないし、当日中にしておかなければならないこともない。

 

一人しかいないリビングでサーキュレーターのブーンとなる音と、パソコンをタッチする音だけがかすかに響いている。

いつもは同じ空間にいると騒がしいインコたちも、今日は静かだ。

壁が音を吸収するかのように、もしくは見えない耳栓をしているかのようにどんどん静かになっていく。自分の意識だけがこの空間の中で意図をもって動いている感じがする。

 

時々訪れるこの一時が私は好きだ。

 

何をしても自由、何をしなくても自由。なんて素敵なんだろう。

こんな風に毎日を過ごせたらよいのだけれど、変化があるからこそこの一時の静寂がなおさら愛おしい。食べることにも休むことにも追われない。

明日のことを考えなくても良いし、レイトショーを観に行ってもいい。

本来当たり前のはずの自分のための時間が今ここにある。

 

自分を置き去りにしないで、今日は自分に向き合ってみよう。着たい服を着て窮屈な靴を履かないで、自分の好きな自分でいよう。

 

こんな日は、暇は暇なままでちょうどいい。