美味しいバケモノ

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車で買い物に行く最中、ふと竹ってなんなんだろうな、と思った。日本なら割とどこでもみかけるが、そもそもすぐにあんな大きさになる木の若い芽を食べようと思った最初の人はどうかしていると思う。

子供の頃、家の近くに山があって春になるとたけのことりに行ったものだが、あまりにおいしかったので次の週も山に登ったらとんでもなく成長していたのをみて以来、竹って無茶苦茶やばい植物なのではと思った。

まあ、そもそもみためはキノコみたいなところがあるし、何はともあれ筍は美味しい。

私はチンジャオロースとか筍ごはんが大好きだ。筍が入っていると嬉しい。

 

で、肝心の竹について改めて調べてみた。

竹ってイネ科なんだそうだ。これはかなり意外だった。節ごとに成長点があるため、伸びるのが早いらしい。さらに地下茎も無茶苦茶成長するらしく、一年に5〜8m伸びた記録があるそうだ。土は水はけが良くて、排水性に優れた壌土ならどこでも生育する。たしかに竹があるところって川の近くが多い印象がある。山もだいたい水はけがいい。

まあそれさえ気をつければ自宅の庭でも育つのだが、なにしろ生命力が強すぎて土から根を剥き出しにして完全に根本を断たないと簡単には死なないらしい。しかも先に話したように地下茎も無茶苦茶伸びるので、おそらくミント同様うかつに植えたらえらい目にあう。なんて恐ろしい!

 

まあよくこんな植物の芽を我々はぱくぱくと食べるものである。あ、ちなみに3〜4年目の竹が一番筍を産み、5年すぎると豊作と凶作が隔年でくるらしい。

 

改めて調べてみると竹って本当に不思議な植物だ。無性生殖で増えるってのもすごいし、それには限界があるためにマダケやハチクは120年周期で花を咲かせて生殖し、そのあと枯れてしまうってのもまたすごい。その周期が謎の種類もあるそう。日本でよく食べられているたけのこのモウソウチクで60〜120年周期と幅があるらしい。竹の花、たけのこより貴重やん!

 

世の中にはそんな植物を真剣に研究、観察している方がいらっしゃるわけで、世代こえての研究だと思うと本当にすごい。どんな気持ちで竹を眺めていらっしゃるのか一度会って話を聞いてみたいものだ。

 

今回の参考資料

農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2103/spe1_01.html

林野庁

https://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/take/seisitu.html