今年の7月に12年連れ添ったインコが死んで一ヶ月が経つ。こんなに小さな生き物が与えてくれた喜びや驚きは数えきれないほどある。
特に私に懐いていたため、私が帰宅すると外からでも呼ぶ声が聞こえたくらいだ。
家族同然に暮らすペットが亡くなるのは本当に悲しい。今でもふとした折に声が聞こえてくるような気がする。
一カ月たって、写真を見返しているうちにもうでなくなったはずの涙が出てくる。帰ってきてくれたらいいのに、と思う。命が戻ってくることはないとわかっているけれどいまだにいないことに慣れずに名を呼んでしまったりする。
インコ一羽でこれなのに家族や友人が亡くなったら私は耐えられるんだろうか。親友と呼べる人が思いがけない死を迎えた時、私は二年近くその死を受け入れられなかった。いくら一人が好きな私でも大切な人がいないわけじゃないし、痛みに鈍感なわけでもない。これをあと何回も味わうくらいならいっそのこと自分が先に死んでしまいたいと思うこともある。
でも私は生きれるところまでは生きようと思う。死んで、もし向こうでインコや親友に会えたなら自分が見てきたことや体験してきたことをたくさん話したいから。そして終わった過去を振り返って思い出に浸るより今に生きたい。
それがなによりの供養になると信じて。